六波羅蜜寺 念仏踊り

12月29日に六波羅蜜寺念仏踊りを見てまいりました。

年末の2週間ぐらいの間だけ、公開される念仏踊りは、歴史は古く、

起源は平安時代にさかのぼります。

 

踊りは4時から始まるのだけど、15分ぐらい前になるとご住職が出てきて、説明が始まりました。

村上天皇の御時に京で病が流行り、町中が沈んだ雰囲気になってしまいました。そこで空也上人がやってきて、みんなをお念仏で慰めたり、2次感染を防ぐために火葬を推し進めたり、きれいな水を飲ませたりと大活躍。

 

しかし時は流れ、念仏が流行ってくると為政者はお念仏で人が結束し、反乱されるのを恐れ、弾圧を始めたそうな。

そこで本堂を締め切って、隠れてお念仏を唱え始めたのがこの隠れ踊り念仏の始まり。

 

お念仏とばれないように、南無阿弥陀仏ではなくて、

モーダーナンマイトと偽装。(この言葉はみんなで練習して後で唱和することになります。)

そして普通はお念仏は最後までやらないといけないのだけど、これは途中でやめられるようになっていること、

初めは般若心経からすらっと入り、何食わぬ感じでお念仏に移行することなどを教えていただきました。

このご住職の説明なさる時の、きれいな言葉使いとか、抑揚とか、もうほれぼれいたしました。

で、肝心の念仏踊りは、

立派な袈裟を身にまとったお坊様が4人、鐘を打ち鳴らしながら、小さくなったり、大きくなってのけぞったりしながらお寺の内代をぐるぐる回ります。

なんだかファンタジーな印象。お坊さんが、かわいらしく見えてきます。なんだかバリ島での踊りをほうふつさせるような気もします。

途中で先ほどのモーダーナンマイトと老若男女全員が、何度も唱和して、盛り上がり、

突然終わり。あっという間にお坊さんが出て行ってしまいます。ほんとに誰かに見つかってあわてて出ていくかのようにです。

 

これ無形文化財なんですって。こんないとも簡単に無形文化財に市井の人の参加できるところはないというのがご住職の話。

貴重な体験をさせてもらいました。

これが見つかっても全然問題ない時代に生まれてよかったです。

 

もし行こうと思っているなら、防寒には気を付けてください。

激寒です。私もかなり気を付けたつもりですが、京都の底冷えをなめてました。鼻水、ずるずるでした。