教員不足

まあうちの学校でも、教員に欠員があったときになかなか講師の先生が見つかりません。本当にいないときにどうするかというと、いないまま適当に工夫してそのままやっちゃっているというのがどこの学校も同じ現状です。誰かはやく見つからないかな。一人いないといろいろ大変すぎてですね、現場。また疲弊してしまっております。

 

まあそんな現状を、世間の皆さんは関心を持ってみてくださっております。そして先生たち、ますます大変になるじゃないかと心配してくださいます。最近の岩槻千夏さんの問題でも、教師側に非常に暖かい意見が多かったのを見ると、感無量です。勤務のチェック機械の導入で勤務時間を見える化したことへで世間の共感が得られたと思うと、あの無機質に「オハヨーゴザイマス」といわれる機械にカードをかざし忘れて、管理職にしょっちゅう申告にあがった甲斐もあったってものです。

岩槻千夏さんもあの意見をわずか2年前に言っていても問題になるどころか、そうだ!!そうだ!!と共感の嵐だったでしょう。岩槻千夏さんの教員へ頼りたい、期待したいという気持ちは、6時からの留守電問題とは切り離して、我々自身も理解して、お互いにいい方向に向けていければいいのかなと思います。教員的にも岩槻千夏さんが個人的なバッシングを受けるのを望んでいるわけではありません。

 

まあここで気持ちで解決する部分はここ、数年で一気に解決してきた気もします。

 

それでもまだまだ残業が減らない現状も、授業の準備の時間が取れない状態もあまり変わりません。学校に12時間いたのが11時間半ぐらいになったかな、程度です。

 

教員不足にしたのは保護者のせいだと思ってしゅんとしている保護者の皆さんや、できることはないかといろいろ協力してくれたり、相談したいことが多いのに、必要以上に我慢せざるを得ない保護者の方が実は多数派だということもわかっております。

 

教員不足の理由として保護者対応やなんでも学校がやってしまうことでブラック化してやりたい人が減っていることになってる雰囲気があるけど、ほんとにそう?

 

低倍率化したとはいえ、まだ教員採用試験も落ちる人がたくさんいるし、とても良い臨時的任用の先生が受からなかったりしています。

 

正規の先生は足りてるんですね。足りないのは非正規の先生です。いまや非正規の先生は主力です。まったく正規の先生と同じ仕事、正規の先生よりも優秀な方はどんどん仕事を任され、激務に身を投じています。来年の保証もない中で。

 

先生なんて非正規でいいんだよ、やりたい人がいっぱいいるからね。専門性も高くないし、だって小学校の勉強なんて誰でもできるじゃん。自分の教わった先生だって、たいしたことなかったし、、、、、。と思っている文科省の一部の皆様。特別免許をだして乗り越えればいいと思っているでしょう。

 

やりがい搾取で先生希望の採用試験受からない若者が主力だった非正規教員ですが、団塊の世代大量退職等々に伴い、採用試験の倍率が下がり、受からない若者そのものが減っている。ここ、本当に教員離れしているのかなという疑問がわきます。教員採用試験の受験者は実は最近、増えてきているのですね。平成一桁代のころの方が、受験者数は低いんですね。採用試験の受験者数を増やしたいという国の目論見はこの非正規層を増やしたいということなのかなと穿った見方をせざるを得ない。

 

この非正規でいいんだよ、、、、ってなんでなったか。非正規の割合が増えていることこそ大きな問題の一つだということを世間にお知らせしたくてですね、

この記事を書いているわけです。下のリンクをみてくださいませ。最後の方は有料記事ですが、とりあえずここまででも・

 

 

webronza.asahi.com

 

まあこれは福井の話ですが、構造的にはどの自治体もこの非正規問題が主な原因で教員不足が生じていることには変わりはないでしょう。国の責任の重さを感じてもらえてますでしょうか。だから選挙の時にこの議論をすることに意義があるのです。保護者の感情論なら普段の時でも構わない。

 

 

まあこの非正規問題が原因でまた現場が疲弊するという悪循環を招き、いい仕事だけどそろそろやめたいなと思う教員を増やすわけです。疲弊して「先生がかわいそう」じゃなくて、教育の質が落ちていることに早く皆さんが気が付けばよいのかなあと思います。教育の質、落ちてますよ。確実に、現場が疲弊しているんだから。研鑽する暇がないんだから。研鑽してたら、過労でまた質もおちますよ、、、、、

 

そういう状態です。

こんなに頑張っているのに質が落ちていることを認めることは本当に教師としてはつらいことで受け入れがたいことだと思います。

まず先生たち、質落ちてるのを認めましょう。

毎日、処理しきれない仕事を無理無理処理して、ミス多発。毎日、あれ、わすれた、 

これわすれた、あれ間違えた、これ間違えた、

みんな、ごめんね、ほんと、ごめんね

毎日こどもにあやまっていませんか?(←私、このパターン。)

 

自分のミスで困る児童を、やる気がないとか、乗り越えようとしていないとか言って厳しい指導をしてしまっていませんか?

 

ちょっと準備してやれば、子供を困らせることもなかったことを、そのちょっとの時間が取れない、忘れてしまう、そんなことありませんか?

 

先生たち、ちょっと余裕のある時にそういうことも考えてみませんか?夏休みの余裕のある時に。

 

 

まあどうでもいいけど、毎日あやまる私に子供たちは

「いいよ、いいよ、それぐらい。」と私の口癖をまねて声をかけてくれたり、

「去年の先生もそうだったから慣れてるよ。」とクールなご意見をいただいたり、

そんなこと自体が日常になっている子供たちのたくましさにいつもびっくりいたしております。

 

ちなみに去年の先生は私から見れば、しっかり者できちんとした性格ゆえに、

そんな人でもそうなのかと親近感をもって、うれしくなってしまい、問題解決としてのとらえをすっかり忘れてしまっているのでした。これも激務がわるい!!ということにしておこっかな。